2023年12月16日土曜日

看護を考える地方議員の会 研修会

大阪府看護連盟と、看護を考える地方議員の会が合同で、看護職に携わる皆さまのお声を直接お聴きして、課題を共に考え、改善に向けての活動に繋げていく、研修会を開催され、出席しました。

看護職の職場環境実態調査(アンケート)に基づいて、現場リーダーの方々から大きく7つの課題が検討項目として挙げられ、地方議員の会の議員が一緒になって、改善の具体的な道筋を考え、まとめさせていただきました。

現在の日本においては、超高齢社会であり、患者さんも高齢者、認知症の方が増え、必要なケアも増加する現状があり、そもそもの患者数が多く、看護師さんの人数が実態に追いついていないと感じました。

そんな現状で、コロナ禍で充分な現場実習ができなかった新人看護師さんにも、重責の伴う業務量がのしかかり、外国人の労働者の方も受け入れている現状で、必要となる育成、指導の負担がすべて、現場の看護師さんの肩にかかってくる、というかなり厳しい状況が窺えました。

そしてその一方、個人スキルを高めて認定看護師資格、専門看護師資格をとっていても、待遇面の評価は充分とはいえず、キャリアアップを目指すやりがいが見えづらいというご意見もありました。

また、訪問看護については、業務が多岐に渡り、一人で判断する場面も多く責任の重さに負担を感じざるを得ないこと、臨時的、突発的な人手不足で負担になる場面が比較的多いこと、また訪問看護師に対するハラスメント問題も見過ごせない課題です。

あらためて言うまでもなく、人は誰もが病気になったり怪我をします。医療現場において、看護職の職場環境の課題改善をはかり、看護師の皆さまに、職務を安定して遂行していただき、より安心な医療現場を確保していくことは、全ての市民にとって切実な願いでもあると確信します。

本日の研修会でのご意見をもとに、しっかりと活動し、推進してまいります。

ご指導賜りありがとうございました。

2023年12月8日金曜日

障がい者週間ふれあいキャンペーン

12月3日(日)~9日(土)は障がい者週間です。門真市役所では、「ふれあいキャンペーン」が実施されました。

令和6年4月より、障がい者差別解消法が変わり、「合理的配慮」の提供が義務化されます。(これまでは事業者においては「努力義務」であったもの)

「合理的配慮」の内容については、障がい特性や、個々の場面や状況において異なりますが、単に、義務化されたので「しなければいけない」ということだけではなくて、ともに解決策を検討していくための、建設的対話をかさねることにより互いの理解を深め、共生社会の実現に近づけることが法の趣旨であり、なにより重要だと思います。

門真市では、「知的・発達障がい」「視覚障がい」「聴覚障がい」「精神障がい」それぞれの当事者の方が、日常的な困りごとや、合理的配慮についての講話を実施されました。

視覚障がい者の方のお話の中では

・声掛けは「大丈夫ですか?」より「お手伝いしましょうか」の方がありがたい

・小学校からの障がい者教育は大事だと思う(子ども達は素直で理解がはやい)

・視覚障がい者誘導ブロックについて

などがありました。

聴覚障がい者の方のお話では「デフリンピック」の紹介がありました。

2025年、日本ではじめて、デフリンピックが東京で開催されますが、まだまだ、デフリンピックの知名度が高くありません。

デフリンピック(聴覚障がい者の国際スポーツ大会)は1924年に始まり、約100年の歴史がありますが、これまで日本では未開催でした。

日本は、二つの目的

①聞こえない子ども達の夢を育む

②誰もが心豊かに暮らせる共生社会の実現

を目指して招致活動を行い、2025年に日本初開催《デフリンピック東京大会》が決定されたものです。

若いデフアスリートの皆さんが、デフリンピック出場という夢に向かって全力でスポーツの練習に励んでいる姿は、オリンピック、パラリンピックと共通するものです。

個人のサポーター制度もあり、多くの人に認知していただくことで共生社会の実現に近づくことができるのではないかと思いました。


市役所前の芝生広場では、障がい者事業所で作られた作品やパンなどの販売が実施されました。


今日は強い風もなく、ぽかぽかとお日さまが出ていて良かったです。たくさんの市民の方に、ご参加いただけることを願います。関係者の皆さま、担当の障がい福祉課の皆さま、ありがとうございました。




2023年12月4日月曜日

【あましんグリーンプレミアム 末吉竹二郎先生】

 環境改善に寄与する技術・製品・アイデアなどを表彰する、『あましんグリーンプレミアム』授賞式が行われました。

https://www.amashin.co.jp/news/2023/n20231110a.html


第一回目の受賞企業として今年もご招待いただきました。授賞式に先だち行われた国連環境計画・金融イニシアティブ 特別顧問 末吉竹二郎先生の基調講演を拝聴しました。末吉先生は、まさに今、ドバイで行われている、COP28にご参加のため出発される直前。いつにも増して貴重なご講演でした。




《以下、ご講演のメモです。末吉先生ありがとうございます。》


テーマは「地球沸騰時代」の到来


グテーレス国連事務総長が警鐘を鳴らす、気候崩壊、地球沸騰時代という言葉は、決して大げさではありません。今が最後のチャンスであると、真実を伝える言葉です。


気温、海水温、今年過去最高を記録し、南極の海氷も面積が減少。日本の異常な高温、世界のco2濃度が過去最高、全てデータがはっきりと出ています。


ハリケーン被害、山火事被害も多発、公衆衛生、医療システムも影響を受けて危機にさらされています。この10年で、熱中症の死亡者数は85%増加、水の安全や食料生産も危機に陥ります。


EV競争は中国が台頭していますが、電気貨物飛行機も登場しています(イスラエル製)


再生エネルギーは、これを牽引する中国、EU、米国、インドに、日本は遅れをとっていると言わざるを得ません。

EUではサーキュラーエコノミーアクションプランとして“消費者が修理できる権利”という新たな概念が登場しています。製品に、消費者の権限強化をのせて、耐久性、信頼性だけでなく再利用、修理、改修まで考慮した“エコデザイン”にシフトしています。


日本でもGX推進法があり、産業・エネルギー政策の大転換を図ろうとしていますが、たとえばカーボンプライシングの本格導入が2026年度(EUは2005年導入)と、全体的にスピードが遅すぎるのではないかと懸念されます。


ドバイでのCOP28では、「1.5℃目標は不変」と、産油国でもあるUAEのジャベール議長は、型破りなリーダーシップを発揮される方のようです。

日本も、世界と、切迫感、危機感を共有して、科学的、論理的な議論を、猛烈なスピードを持って、合理的な脱炭素の決定をしなければなりません。


Humanity has a choice : cooperate or perish (cop27開会の挨拶より)


末吉先生ありがとうございました。