2017年11月26日日曜日

論語活学研修会

昨日土曜日は、京都市 霊山歴史館において、論語普及会主催の平成29年度 論語活学研修会が開かれ、参加いたしました。
安岡正篤先生に師事し、論語研究と普及の第一人者であられた伊與田覺先生の一周忌にあたり開催されたもので、伊與田先生の在りし日のお姿をビデオで拝見した後、パナソニック特別顧問の谷井昭雄先生と、論語普及会の目黒会長のご講演を拝聴しました。
谷井昭雄先生は、「伊與田覺先生と松下幸之助翁」を議題として、「人生 論語」の伊與田先生と、「人生 経営」の幸之助翁の、エピソードと人となりを織り交ぜながら、生き方の道しるべを説いてくださいました。
伊與田先生に、松下商学院での講師を依頼した時に、「お金を儲けるための教育は、しない」と先生に断られ、それに対して、「それで構いませんので、ぜひとも教えてほしい」とお願いしたというエピソードはいかにも伊與田先生らしく、なおかつ、幸之助翁らしいと思いました。
幸之助翁は、「品質管理も大事やが、もっと大事なのは、『人質管理』やで。」と、おっしゃったそうです。まさに、その通りだと思います。
また、谷井先生は、最近のテレビ番組についても言及されました。グルメ番組と、お笑い番組、旅番組ばかり。もっと日本が元気に発展する番組があるべき。お笑いは、昔の芸人は苦労に苦労を重ねて、やっと一芸を身につけたのだが、最近は、そうでないものが人気がある。グルメも旅も、悪いとは言わないが、どちらも楽しく遊ぶことばかり、これらは生きる目的ではない。「労せずして楽しい社会」の印象ばかりだが、これは如何なものか、というようなお話でした。私も、最近同じように感じています。テレビ番組に限らず、楽しく遊ぶことがあまりに簡単に、数多く手に入るようになり、本来もっと心静かに熟考すべき事柄が見過ごされたり、あるいは、地道にコツコツと信念を持って努力することが軽んじられたり、というような風潮の割合が急激に増え過ぎてはいないでしょうか。
谷井先生は、論語の中から次の一文を挙げられました。
「故きを温ねて新しきを知る。以て師と為るべし。」
今こそ、これではないか、と。
AIが発達し、ロボットが仕事をするようになっても、人間はそれらを使いこなすため、ますます賢明にならないといけない。

私にも、「『初心忘るるべからず』やで。」と、個人的にお言葉をいただきました。今日いただいた貴重なお話に感謝申し上げ、積み重ねた経験を活かしながら、初心を忘れず門真市の発展に尽くせるよう、頑張ってまいります。