2015年11月24日火曜日

ローズ会 11月研修会

本日は、堺市議会議員高木かおり先生に労をお取りいただき、堺市役所にて開催された、地域をカエル女性議員の会 ローズ会の11月研修会に参加しました。

本日のテーマは、「性暴力救援センター・大阪(SACHICO)における被害者支援
〜SACHICO 5年間の歩みからみえてくるもの〜」。

大阪府下で深刻な、性暴力被害について、まずは実状を勉強することから取り組みたいと、企画されました。
平成26年度の都道府県別 強制わいせつ発生順位は、大阪府がワーストワンの1位(1189件)、ついで東京都(999件)、神奈川県(518件)です。人口比率で見れば、圧倒的に大阪府が多い。これは大阪府民として、とても悲しい現状です。

堺市は、「堺セーフシティ・プログラム」として、セーフシティーズ・グローバル・イニシアティブ(女性や女児への暴力のないセーフシティ世界計画)事業に取り組んでいます。

具体的な安全安心対策施策としては、安全対策広報啓発活動、防犯環境の整備、自主防犯活動支援、犯罪被害者支援、暴力団排除の推進、学校園での安全管理、登下校時などにおける安全対策など、すでに取り組んでいますが、このプログラムでは現状を解析し、取り組みの方向性を絞って、今後さらに具体的な目標を定めて取り組んでいきます。

性暴力被害は、誰にも相談できずに、人間不信になり、長い年数にわたり心にたいへん大きな傷を負う深刻な問題。
性暴力救援センター(SACHICO)は、(1)被害直後からの総合的支援 (2)当事者が「自分で選ぶ」を大切にした支援 (3)被害からの回復と性暴力のない社会の実現のための活動 を基本理念としています。

大阪府下に8箇所、協力病院があり、警察・弁護士・カウンセラーなど必要な機関への連携も行う、ワンストップセンターであり、24時間365日のサポート体制をとっています。

5年間の相談件数は、電話23039件、来所延べ3202件、初診実人数983人。

実際の被害状況として、車中での被害発生が多いのですが、道を聞かれて道を教えてあげている時に、車に引きずり込まれるケースがあること。
また、被害にあった女性が、仕事に行けなくなったり、出産育児がこわくてできなくなったりと、さまざまな二次的被害につながっていくことも指摘されました。

SACHICOの現在の課題としては、寄付による運営に限界があること。各都道府県に性暴力救援センターを設置する必要性も挙げておられます。

内閣府の第3次男女共同参画基本計画の中で、目標として平成27年末までに、性犯罪被害に関する相談を受けていることを明示して相談を行っている男女共同参画センターを各都道府県に1カ所もうけること、が挙げられています。

国の方向性と合致している、SACHICOの運営でありますが、行政との連携をどのような形でとっていけるのか、女性として議員として、今後引き続きローズ会の皆さまと共に研究してまいりたいと思います。