東京都昭島市の、教育福祉総合センター『アキシマエンシス』を視察しました。
アキシマエンシスという独特の響きは、昭島市で市民の親子が偶然発見した、200万年前のクジラの化石の学名で、施設愛称の公募で選ばれたそうです。
入ってすぐに、天井から吊るされているクジラの骨(再現品)に圧倒されました!この施設に込められた想いや情熱、市民の誇りや愛着が、名称と相まって、強く感じられました。
郷土資料室では、通常展示のほか、タッチパネルで歴史や地域の様子がわかるものや、大迫力のプロジェクションマッピングでアキシマクジラを紹介するものなど、IT技術を駆使して大人も子どもも驚いて楽しめる工夫が施されていました。
図書館は天井付近からも採光があり、全体的に明るく広々と、書架は曲線型に配置されていて通路もゆとりがあり、わくわくする空間でした。小学校跡の面影を大切にと、随所に黒板と同じ塗装が施されているのもたいへん印象的でした。
机や椅子は、昭島市の姉妹都市、岩手県岩泉町産の木製家具がふんだんに使われていて、景観も美しく、椅子の座り心地も、とても良いものでした。
自主スペースとして、学習室(48席)、グループ学習室も充実していました。ティーンズ学習室もあります。年末などは、自習者が増えるので、席も増設していると。大学生や社会人が使える研究個室も整備されていて、リモートワークにも最適な環境、常に満室だそうです。
カフェスペースもあり、館内は、「蓋のついた飲み物のみ可」の場所と、「飲食可」の場所をきっちりと指定されていて、これもわかりやすく、使いやすいポイントだと思いました。
その結果、昭島市は図書館の子ども、若者の利用者が多い、とのことで、利用登録者数は、なんと43,000人を超えているとのことです。(昭島市人口の約38%)
また、「子ども一時預かり室」があり、保育士さんが居られて子どもを2時間、預かってもらえます。利用料は、無料。
その他にも、様々な工夫や先進的設備が整えられ、充実していました。
さて、門真市も、古川橋駅北側に、新たな、図書館を中心とした生涯学習複合施設の建設を予定しています。今日視察したアキシマエンシス、立派な設備や美しい設えをそのまま真似ることはできないと思いますが、門真市でもヒントになるものがいくつかありました。
その一つは、「読書の記録機」です。銀行の預金通帳の形で、読書の記録が打ち出されます。門真市にも、読書手帳がありますが、事例として参考になるものと思います。
またもう一つ、ギガスクールで子どもたちに配布されているタブレットに、図書館の情報をダイレクトにつなげている、具体的には青空文庫(8,000冊)、本の予約など。タブレットの運用方法として、参考になると思います。
「つなぐ、広がる、見つける、育む」をコンセプトとしたアキシマエンシス、くつろげるサードプレイスとして、多くの市民に愛されている公共施設。ここに住んでいたら、しょっちゅう行くやろな〜と思えるものでした。
本日学んだ知見を門真に持ち帰って、しっかり活かしてまいります。
昭島市のご担当者の皆さま、誠にありがとうございました。