本日の門真ロータリークラブの卓話は、門真市副市長 川本雅弘氏。
年始の例会は恒例で、市政についてのお話をお伺いします。
本日のテーマは、「青少年の深夜徘徊の現状と課題〜子ども達の健やかな成長を願って〜」。以下、お話の要旨を抜粋します。
寝屋川の事件の後、実際に町を歩いて、現状を確認した。報道で、多くの青少年の深夜徘徊が大きな問題となったが、実際、門真市の子どもたちの実体は?そして、健全に育成するためにはどうしたらいいか?
大阪府青少年健全育成条例 第25条に、「夜間に外出させない保護者の努力義務」が定められている。
16歳未満の者 午後8時から午前4時
16歳以上18歳未満の者 午後11時から午前4時
この条例に抵触すれば、警察の補導の対象となる。
門真市内で深夜徘徊として補導者数は
H26年上半期 330人 H27年上半期155人
また、喫煙による補導者数は、
H26年上半期 194人 H27年上半期119人
昨年と一昨年の比較では、大きく減少している。ただし、府全体では増加している。
門真市での学校での暴力行為は25年がピークで、現在半分以下になっている。社会の状況と学校の状況は密接に関係しており、学校教育の大切さを表しているものである。
子どもたちを指導する「生徒指導」の形として、従来より行われてきたのが、二種類。
対処的生徒指導 問題を起こしたことに対処して指導
予防的生徒指導 問題が心配される子に事前に指導
子どもたちが、「承認されること」に、飢えているのでは?という反省のもとにたって、一昨年、指導を大きく転換した。
開発的生徒指導 「全ての子どもを対象」とし、子どもの自尊感情と社会的スキルを大切に育て、自分で行動を判断できる子どもを育てる。
深夜徘徊の背景として
1 ライフスタイルの変化 24h営業、親の帰りが遅い
2 スマホ(line)の普及 親が子どもを把握できない、また、 親子がlineでつながっているという、変な安心感
3 親子の関係が希薄 親からの「承認」の質の低下。
親子関係が、縦の関係から横の関係となってきたことで、よい側面もあるが、子どもが心の安心感を得にくくなっている。
そこで注目されるべきは、「社会関係資本 (ソーシャルキャピタル)」
すなわち、「信頼」「お互い様」「絆(ネットワーク)」という地域の財産。人と人との結びつきを、資本とする考え方。我々日本人が誇るべきもの。(東日本大震災の時にも、世界中が感動した)
門真市行政としては、「教育」と、この「社会関係資本」をしっかり確立していくことが重要であり、それによって、それぞれの人がお互いに、「持てる力を出していく社会」をつくることが大切である。
以上です。行政には、市として取り組むべき施策をしっかり遂行していただくことを要望するとともに、私たち市民も、朝の登校見守りや、夜の青少年パトロール、年末の警戒など、さまざまな地域活動を通じて、子どもたちの健やかな成長を地域全体で育んでいきたいものです。
ともに継続して活動に取り組んでまいりたいと思います(*^_^*)