2019年11月6日水曜日

総務建設常任委員会視察1



【総務建設常任委員会視察1

所属する総務建設常任委員会の行政視察で、東京に参りました。

1日目は、大田区 大森北一丁目開発について、調査しました。

JR大森駅近くに建てられた入新井複合施設。8階建てのビルの中に、区の特別出張所、集会室、図書館、行政施設、インフォメーションセンター、地下駐輪場と、「Luz大森」が同居しています。Luz大森は、飲食、サービス、物販、クリニックなどのショッピングモールです、

今回採られた手法は「定期借地」制度で、50年間、区は土地を貸して民間のビルが建てられ、区の施設はその中のテナントのかたちです。

最初、地元の各町会と、各商店会が協議会を立ち上げ、どのような複合施設を望むのか提言がなされています。しかし、基本計画が策定それ、その中で事業手法も決められ、大手のデベロッパーが受注してからは、その事業者が先導していくことになります。

「民間活力を生かす」と言えば聞こえはいいですが、そもそも民間企業と行政とは、根本的に異なる組織主体。常に利益を出さないと続けられない民間企業(実際、テナントはかなり入れ替わりがあったそうです)と、必要な行政サービスを安定して提供することが求められる行政施設が、手を組んでいくには相当のノウハウが必要です。

私の考える図書館は、知の宝庫としてふさわしい建物であってほしい。具体的には以前ブログにも書いたように、(50年先まで思い描くならば、)今の子ども達が子育て世代からシニア世代になっても、立ち寄りたくなるような、全世代交流型の仕掛けがある施設をつくる。時が経ってたとえ建物が古くなっても、それが単なる老朽化ではなく、ノスタルジーを感じさせる"古き良き文化建造物"であることが必須条件、です。


http://harukoikeda.blogspot.com/2019/08/blog-post_13.html?m=0


今回視察させていただいた複合施設は、確かに駅近くで便利な立地にあり、利用者数もかなり多いそうです。地元の方々の満足度までは、たった1日の視察ではわからないので何とも言えませんが、少なくとも事業手法にはリスクを慎重に検討する必要がありますし、多くの課題が垣間見える事例でありました。

門真市一中跡地での建設を検討中の、新しい複合施設についても、今回の視察の学びを活かしてしっかりと注視してまいります。