2021年5月29日土曜日

石黒浩教授 ご講演「アバターとコロナ後の社会」

 ロータリークラブ第2660地区 Rotary希望の扉プロジェクトとして、大阪大学基礎工学研究所石黒浩教授のご講演「アバターとコロナ後の社会」をzoomで拝聴しました。

石黒先生は、ロボットが人間を日常生活の中で支援するロボット社会の実現について研究を積み重ねておられます。

特に、人間型ロボットについて、人間が認識するための理想的なインターフェイスとして、早期から研究に取り組まれ、これまでご自身のアンドロイドをはじめ、有名人のアンドロイドなども発表してこられました。

今後、ロボットにメタレベルの認知機能を持たせることにより、ロボットはどんどん人間らしくなるそうです。具体的な活躍の場としては、レストラン店員、語学教師、高齢者・幼児向け対話、受付、コンシェルジュ、通訳、コンサルタント・・・最終的には、コンパニオン(パートナー)ロボットが実現するのではないかとのことです。

自律的に対話したり、相槌をうったり、会話内でエラーのリカバリをしたり、ほんとうに、人間と区別がつかないような流暢さ、技術の高さに驚かされます。(ロボットの分野においては、日本は世界のトップレベルだそうです)

国のムーンショット計画とアバター共生社会についても解説してくださいました。(私も、令和2年第3回定例会において、この件につき門真市議会本会議で質問しました。)2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現するために、アバター共生社会をつくる、という目標で、遠隔操作するロボット(アバター)を使って、だれでもどこからでも多様な活動に参加できるようにしよう、というものです。このプロジェクトには石黒先生もマネージャーとして名を連ねておられます。

(画像は内閣府のHPより)


2025年の大阪関西万博では、テーマ事業「いのちを拡げる」を担当されておられます。物理会場のロボットアバターと、仮想会場のCGアバターを駆使して「いのち」について忘れがたい感動をもたらす展示を見せてくださるそうです。

人間らしいアンドロイド、アバターと共生する社会は人間(いのち)について考える社会でもあります。大阪関西万博の意義を、「多様な価値観と幸福感で発展する社会」ととらえ、ロボット先進国日本から世界へ、その粋を集めた技術の結晶を、大阪・関西万博で世界中の方々に見ていただくことにご尽力いただいています。

ロボット、アバター、アンドロイドの研究が、ひるがえって、人間とは何か、存在感とは、対話とは、体とは、心とは、生命とは何か、という人間の研究につながっていく、というところがたいへん興味深いお話でした。

石黒先生の研究室のアンドロイドはこちらに。ぜひご覧ください。

https://www.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/robot





2021年5月19日水曜日

「第15回 Children first子ども行政のあり方勉強会~こども庁創設に向けて~」

 第15回「Children first子ども行政のあり方勉強会~こども庁創設に向けて~」が、参議院会館にて開催され、
ZOOMで傍聴しました。

本日の内容は、

①丸の内の森レディースクリニック院長 宋美玄「子供達に必要な包括的性教育と生理の貧困」
②しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長 赤石千衣子「コロナ禍でのシングルマザーと子どもたちの状況」

◇宋氏 講義内容
・包括的性教育(CSE)は海外と日本でかなり違いがある。
・一番のポイントは「科学的に正確であること」であり、
 目標としては「健康的な選択のためのライフスキルを発達させること」
・絶対的な弱者である子ども達のために3つの提言
 家庭に任せない包括的性教育
 ユースクリニック
 公共機関での生理用品の設置(トイレットペーパーと同じ考え)

◇赤石氏 講義内容
・シングルマザー調査PTで分析している
・コロナ禍におけるひとり親世帯の子どもの状況は大変に厳しく、食糧支援を求めるメールは毎日来る。
・厳しい暮らしで食費を削り、服や靴も買えない
・集中して学習できるスペースが、ないと答えた人が半数以上
・子連れで家を出るケースは、DVが潜んでいることが多い

◇講義を傍聴して
日本において、学校での包括的性教育をすすめていくのは、易しくはないことだと思いますが、
現実問題として、コロナ禍で中高生女子の自殺が約2倍に増えているという痛ましい事実があり、
人権教育、命の教育として、科学的に正確な性教育を行う重要性は高くなっていると思います。

文部科学省は、生命(いのち)の安全教育の教材をつくり、子ども達の命をまもるための
取組をすすめています。


生理用品にアクセスできない「生理の貧困」問題も、センシティブな問題です。
公共機関に、生理用品を(トイレットペーパーみたいに)置くというのも考えられますが
子ども達には、物資の支援があればいいというものでもなく、安心して相談できる窓口や人材の育成が
重要だと思います。

ひとり親家庭の支援として、NPOや子ども食堂、子ども宅食といった取り組みを行っていただいている
民間団体が多数あります。社会全体でサポートしていく、思いやりの心、たいへんすばらしいものです。
農林水産省が、子ども食堂等に対する政府備蓄米の無償交付事業を行っています。


国の制度もぜひ、積極的にご活用いただければと思います。

自宅ではなかなか学習スペースが確保できない場合もあり、自習室の拡充を、市議会で要望しました。
「学習室の拡充に向け、引き続き各指定管理者との協議を進めるとともに、自習室を有効に利用していただけるよう情報を整理し、市ホームページなどを通じて周知してまいります」との答弁を得ています。
(令和2年12月18日 本会議一般質問)

講師の先生方は、実際の現場に身を置き、当事者の皆さんの生の声を代弁されているので、たいへん説得力があります。DVで夫から逃げて、結果としてシングルマザー家庭になっている人がとても多いとおうかがいし、こわかっただろうなと想像すると胸が締めつけられます。

それぞれが難しい課題ですが、それぞれの立場でできることを考え、行動し、みんなが安心して暮らせる社会を形成していくために、積極的に協力していくことが大事だと思っています。

この勉強会で知見をいただくことに感謝申し上げ、市政の場で活かしてまいります。






2021年5月15日土曜日

門真市コロナワクチンの予約について

 予約電話がつながりにくく、ご不便をおかけしております。

「いつ頃予約できるのか?」というお問い合わせを多数いただいております。

門真市は、65歳以上の高齢者約37,000人に、接種券を郵送しました。




37000人の高齢者の方のうち、接種を希望されない方もおられるかもしれないので、

「接種希望高齢者」を、約3万人(全体の8割)と仮定します。

4月14日から予約受付を開始し、5月14日の時点で、約1800人が予約を完了されています。

(4月14日~29日の受付完了データがすでにHPから削除されているので、

正確な人数がわかりません。多少の誤差があることをご了承ください。)

この、既に予約完了者1800人は、接種希望高齢者全体の約6%に当たります。

そして、5月末までの、予約受付人数は、4870人と発表されていますので、

5月中に予約完了の見込みは、6670人で、これは(希望者の、)22%に当たります。


受付日が巡り来るごとに、その分、予約完了者が増えるので、「つながる確率は、だんだん高くなる」ものの、5月末でも、「まだまだつながりにくい」と感じられることと思います。(2万人以上が電話をかけている可能性あり)

市が、6月以降の予約にご協力をお願いします、と繰り返しているのはそういうことです。

そして、市は現在、市内の病院での接種ができるように、接種会場の拡充にむけて調整にあたっています。これが5月中に可能になれば、先ほどの22%という数字は、さらに、増えることになります。

これらのことから、「5月中に、高齢者の4人に1人ぐらいの人が、接種予約完了する」というところかと思います。

6月以降は、まだ正確な人数はわかりませんが、ワクチンの供給量が確保できていることなどから、5月よりはスピードアップすると期待されます。

電話がつながらずに、ご高齢の皆さま方が心身ともにお疲れになっていることについては、たいへん心苦しい思いです。

今回のワクチン接種は、これまで誰も経験のない、初めての事業です。他市では、ワクチン廃棄や打ち間違いなどさまざまなミスが報告されており、門真市としては、「安心・安全・確実」な接種を目指して奮闘し、日頃からご指導いただいている医師会・歯科医師会・薬剤師会と、看護協会の全面的なご協力もいただき、スムーズに接種事業を進めることができています。

市の担当課は、日頃から市民の健康を支える部門ということで女性の割合が高いので、いわば、高齢者の皆さまから見れば、娘さんか孫娘さんのような世代の職員さん達が、たいへんな緊張感が続く中で、必死に業務をこなしてくださっています。

予約方法について、全国的にさまざまなご意見があることを承知しておりますが、門真市の担当者チームは「安心・安全・確実な接種」を念頭に置いて動いていますので、現状をご理解いただき、今しばらく、具体的には6月~7月ぐらいまで、感染予防にしっかりとご協力いただければたいへんありがたいです。

どうぞ皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。








2021年5月7日金曜日

門真市コロナワクチンの予約について

 【門真市コロナワクチンの予約について】

1. 現状について》

「予約の電話がつながらない」というご意見を多数いただいております。

市民の皆さんには、たいへんご迷惑をおかけしております。


門真市は65歳以上の高齢者の方37,000人に、一度に全員に接種券を送りました。

そのため、予約の枠が70人〜240人と少ししかないところに、何万人もの方が一斉に電話をかけていると思われます。


2. 要望(4/23提出済み)について》

「何回電話してもかからない」と、おっしゃるご意見が多く、この方法では予約日ごとに大変なご負担になるので、自民党会派からは、423日に、 『新型コロナワクチン接種についての緊急要望書』を市長宛に提出しました。しかし、いまだに改善策は示されていません。


要望した内容は以下の通りです。


1.ワクチンの供給状況について、迅速かつ的確に把握し、門真市として適正な確保に努めること。


2.接種体制や予約状況について、市民への情報提供を、可能な限り、迅速かつ丁寧に行い、市民の不安を軽減すること。


3.予約を希望している市民が、何回も繰り返し電話をかけているが、繋がらず、心身ともに疲弊している、という現状に配慮し、抽選や年齢順など、繰り返し電話する必要の無い予約方法の改善、回線数の増加、LINE予約サイトの運用開始等、見直しと拡充を早急に行うこと。


4.かかりつけ医による接種を希望する市民の声が多いことを考慮し、医師会、薬剤師会などと連携しながら、かかりつけ医療機関での接種の実施を早急に検討すること。

                                 以上


3. 自民党大阪府連の動き》

自民党大阪府連からは、4/8から国に連続して緊急要望を提出しました。4/23時点の状況が以下の通りです。


看護師派遣の受入れ状況

自民党大阪府連の緊急要望を受け、厚生労働大臣・文部科学大臣等の尽力により、国から大阪に対し看護師100名以上の派遣リストを提出しているところですが、現時点で90名の配置先しか確定しておりません。

引き続き、対応を急ぐよう大阪府に求めて参ります。

ワクチン接種体制の整備状況

自民党大阪府連の緊急要望を受け、河野ワクチン担当大臣・岡下大臣政務官の尽力により、5月の連休明けから、週あたり55万~60万回分のワクチンを大阪に提供できることとなりましたが、大阪においては、先週時点で週あたり30万回分しか接種対応できない状況とのことでした。

接種体制が円滑に整備・拡充され一日でも早く多くの人が摂取できるよう、引き続き、大阪府はじめ府内各自治体と連携を取ってまいります。

自民党大阪府連では、これまでにも先手・先手で対策を講じるよう、コロナ対策関係大臣に対し緊急要望を行ってきたところですが、引き続き、大阪府民・市民の皆様の命と暮らしを守るため、大阪の実情を国・政府・与党自民党にしっかりとお伝えするとともに、大阪府はじめ府内市町村とも連携し対応を強化して参ります。


4. 大規模接種センター》

大阪の衆議院議員で防衛副大臣中山泰秀先生のもと、同じく防衛大臣政務官大西宏幸先生、松川るい先生らがチームとなり、東京と同日で大阪にも防衛省の大規模接種センターを開設に向けてご尽力いただいています。中之島の国際会議場で524日からの稼働を目指していて、その予約方法は510日ごろに発表予定です。

中之島まで足を運んでいただくのは、むずかしい方もおられると思いますが、この接種センターが開設されれば、接種人数は日々積み上がっていくので、各市町村での予約も少しずつ取りやすくなってくることが考えられます。


5. 門真市民の皆さまへお願い》

現状はこのようになっております。

予約電話は、6月以降になれば、今よりは多少取りやすくなると思われます。

極めて多数の市民の皆さまに、ご迷惑、ご不便をおかけしていることに、私どもも力不足を感じており、心が痛みます。


申し訳ありませんが、今しばらく、門真市の予約電話はつながりにくい状態が続くであろうことから、皆さまには、もう一度、基本的な感染予防として

「三密を避ける」

「マスクをする」

「手指消毒」

「熱や咳があれば外出しない」

「食事は少人数で」

にご留意いただき、引き続きのご協力をお願いします。


大阪では、今、医療にたどりつけない悲惨な状況が報告されています。

命を守るため、みんなで一緒に協力してまいりましょう。