2016年1月25日月曜日

谷井昭雄氏 新春特別講話 大阪実践経営塾

本日は大阪実践経営塾 2016年度塾生大会におきまして、パナソニック株式会社特別顧問 谷井昭雄先生の新春特別講話を拝聴しましたので、ご紹介します。

【先のことは、わからない】
先のことは、わからないのは経済情勢もしかりである。しかし、わからないとしても、事業計画を必ずたてて、反省しながら分析し、次の計画をたてる。
「先がわからないから、先を考える。」計画を立てて、チャレンジすることが大事。

【人生を振り返って、三つ】
一つ、ずいぶんと失敗してきた、挫折が多かった。
二つ、いろんな人との縁の不思議さ。
三つ、自分なりに一所懸命に生きてきた。

【縁について】
井上靖氏の小説、「星と祭り」の一節に感銘を受けた。
「縁という言葉をほかの言葉で申しますと、運命の出会いであります。この運命の出会いにおいて人間ができることは、ただひとつしかない。その出会いをたいせつにすることです。運命の路線の方向をねじ曲げることは、人間の力ではできないかもしれない。しかし、その運命の持つ意味というものは変えることができる。」

【松下幸之助氏のお話】
昭和41年、松下幸之助氏71歳の時のお話。
自分が今日あるのは、貧乏、学がない、体が弱いおかげである。

貧乏だった→早くから奉公にでかけなければならなかった。おかげで、早くから商売について実地に身につけることができた。
学がなかった→他の人が、皆、偉く見えたから、素直に人の意見に耳を傾けることができた。そして吸収するように努力した。
体が弱かった→人に頼まざるを得なかった。人に頼むコツ、責任を持ってやってもらう権限委譲のコツを体得できた。

マイナスと思われることもプラスに捉える、幸之助氏の考え方。
縁、運命の持つ意味も、捉え方によって、運命は、変わる。

【国際競争力】
技術が、アナログから、デジタルに変化した。アナログは、職人の力であり、日本は秀でていた。バブルが崩壊している時に、韓国が伸び、その後中国、インドが伸びてきた。日本は、他国と同じように競争しても負ける。日本にしかできないものをつくる。潤沢にある物の中でも、「求められている」物を作っていく。

【事業部制】
松下は昭和8年に事業部制にした。人に、任せる。人が前向きに、やる気を持って動く組織。
人を活かす経営。衆知をあつめるために。部門ごとに、責任を持たせて任せる経営。
経営者を育てる組織になる。

以上です。
昭和3年生まれの谷井様は、今年米寿を迎えられます。大阪実践経営塾におきまして、長きにわたりご指導をいただいており、このご縁をほんとうに光栄で、ありがたいことと感じております。これからも大切にしていきたいご縁です。

さて、実践経営塾では恒例の、今年の抱負を漢字一文字で表すコーナー。

谷井先生は、活き活きと活躍する「活」を、門真市議会の中道茂副議長は、逞しく前進する「逞」を書かれました。

私は、昨年は「(誠心誠意の)心」を書かせていただき、今年は、教育の町、門真のために、学校図書室の充実と、子ども読書活動の推進を思い、「(読書・書物の)書」を書かせていただきました(*^_^*)