2023年12月4日月曜日

【あましんグリーンプレミアム 末吉竹二郎先生】

 環境改善に寄与する技術・製品・アイデアなどを表彰する、『あましんグリーンプレミアム』授賞式が行われました。

https://www.amashin.co.jp/news/2023/n20231110a.html


第一回目の受賞企業として今年もご招待いただきました。授賞式に先だち行われた国連環境計画・金融イニシアティブ 特別顧問 末吉竹二郎先生の基調講演を拝聴しました。末吉先生は、まさに今、ドバイで行われている、COP28にご参加のため出発される直前。いつにも増して貴重なご講演でした。




《以下、ご講演のメモです。末吉先生ありがとうございます。》


テーマは「地球沸騰時代」の到来


グテーレス国連事務総長が警鐘を鳴らす、気候崩壊、地球沸騰時代という言葉は、決して大げさではありません。今が最後のチャンスであると、真実を伝える言葉です。


気温、海水温、今年過去最高を記録し、南極の海氷も面積が減少。日本の異常な高温、世界のco2濃度が過去最高、全てデータがはっきりと出ています。


ハリケーン被害、山火事被害も多発、公衆衛生、医療システムも影響を受けて危機にさらされています。この10年で、熱中症の死亡者数は85%増加、水の安全や食料生産も危機に陥ります。


EV競争は中国が台頭していますが、電気貨物飛行機も登場しています(イスラエル製)


再生エネルギーは、これを牽引する中国、EU、米国、インドに、日本は遅れをとっていると言わざるを得ません。

EUではサーキュラーエコノミーアクションプランとして“消費者が修理できる権利”という新たな概念が登場しています。製品に、消費者の権限強化をのせて、耐久性、信頼性だけでなく再利用、修理、改修まで考慮した“エコデザイン”にシフトしています。


日本でもGX推進法があり、産業・エネルギー政策の大転換を図ろうとしていますが、たとえばカーボンプライシングの本格導入が2026年度(EUは2005年導入)と、全体的にスピードが遅すぎるのではないかと懸念されます。


ドバイでのCOP28では、「1.5℃目標は不変」と、産油国でもあるUAEのジャベール議長は、型破りなリーダーシップを発揮される方のようです。

日本も、世界と、切迫感、危機感を共有して、科学的、論理的な議論を、猛烈なスピードを持って、合理的な脱炭素の決定をしなければなりません。


Humanity has a choice : cooperate or perish (cop27開会の挨拶より)


末吉先生ありがとうございました。