令和元年度第2回門真市文化芸術推進審議会が行われ、傍聴しました。
門真市が「文化芸術推進基本計画」を策定するにあたり、有識者のご意見を拝聴する場である審議会です。本日の案件は昨秋行われた市民アンケート調査集計報告についてと、門真市文化芸術推進基本計画」の構成案、素案についてでした。
【市民アンケート】
まずアンケートですが、NPSという手法がとられているということで、後で調べたところ、商品をリピート購入する顧客のマーケティング調査らしいですが、この調査手法が的確なのか?よくわからないので勉強したいと思います。
また、回答者数は1470、そのうち市職員が404(27.5%)混じっているので、結果の数値の分析方法は難しいだろうなと思います。
興味深いのは、自由記述意見で、ここに市民の想いやアイデアがあふれていました。
委員の先生からは、「会議資料はせめて1週間前には送ってほしい」と至極当然と思えるご意見があり、「文化を次世代にどうつないでいくのか」「小学生にもっと機会を」「50年継続してきた文化協会に対して育てるという施策は」「文化活動をしている人が何を困っているか、また、してない人がどう考えているか、それぞれ分析を」「文化活動の機会づくりとして、場所へのアクセスの問題」などご指摘ありました。
【文化芸術推進基本計画 素案】
構成案、素案が示されましたが、委員の先生方からは、計画の文言の細部より、直感的、本質的なご意見が示されました。「『わがまち』を構成の最初に」「文化は、楽しいもの。国が法律を変えたから、人口減少社会だから、(文化を推進)ではない」「(羽曳野市で誕生した合唱団の『ヤマトタケル』のような)素晴らしい音楽イベント、魅力的なことをすれば、全国から人は来る」「文化活動団体が立ち上がり、活性化していく姿は、街の宝だ」など。
【門真の中の文化について】
門真「市」が「文化」という言葉を発信するときは、祭り、笑い、ばかりで、あまりにも偏っていると私は思います。伝統文化イコール祭り、のような表現は市民の皆さんを理解していません。
審議会の委員の方々、またアンケートで意見記述をされた方々は、多種多様な文化芸術活動を行い、また或いは、多種多様な営みを文化と捉えておられる門真市民の皆さんです。茶道、華道、書道、クラシック音楽、現代音楽、絵画、ミュージカル、ダンス…と、とても書ききれませんが、多彩なジャンルがあり、その活動推進に携わる市民の方々が審議会、アンケートの中にしっかりおられることを強調しておきたいと思います。
それともう一つ、文化拠点の話で、「市」は、改装中のルミエールホールと計画中の生涯学習複合施設のことばかりを強調しているように聞こえます。現在文化会館、公民館、市民プラザ、中塚荘、自治会館や福祉施設で市民の皆さんが紡いでいる文化芸術をどう把握し、大切に思っているのかが伝わってきません。
また、大きな文化拠点は市の北部に集中し、アクセス方法の整っていない南部の市民についての発信も不十分ではないでしょうか。
文化芸術について、今後も注視してまいります。